趣味で栽培しているベンケイソウ科セダム属の銘月(めいげつ)についての記事です。銘月そのものはメキシコ原産の多肉植物で、日本には明治時代中期頃に入ってきたと言われています。うちの銘月は2020年2月に抜き苗(根が付いた状態の苗)で入手したものが最初です。まだ入手初年度のために不明な点も多いのですが、銘月の基本的な情報なども入れながら紹介したいと思います。
銘月について
銘月の育て方は基本的な多肉植物の育て方に準じますが、葉の保水量が若干少ないようですので、春と秋の成長期には比較的多くの水を好む品種です。また、日光も好きな品種ですので、真夏の強い日差し以外では出来るだけ日に当てるようにします。日光不足になると茎が徒長してひょろ長い株になってしまいます。
多肉植物の基本的な育て方と増やし方については以下の記事を参考にしてください。
科名/属名 | ベンケイソウ科セダム属 |
名称 | 銘月・名月・明月 |
原産国 | 中米(メキシコ) |
開花時期 | 春~初夏 |
増やし方 | 株分け・芽刺し・葉挿し |
備考 | 耐暑性・耐寒性に優れた育てやすい品種です。 同じセダム属の他の曲物と比べるとやや大きな株に成長し、葉の長さも5cm程に達する植物です。 |
銘月の名前について
銘月の和名については、この記事で用いている「銘月」の他に「名月」「明月」という表記もあるようです。しかし、現在ではほとんどの場合「銘月」という表記が用いられていて、「名月」「明月」を見かけることは稀です。
銘月の学名は Sedum adolphii ですが、Sedum nussbaumerianum という学名を持つ植物も「銘月」と呼ばれています。銘月は1906年(または1907年)にメキシコでCarl Albert Purpusという人が初めて見つけた植物ですが、後の1923年に園芸家のErnst Nussbaumerにちなんでつけられた学名だそうです。
そして、Sedum adolphii も Sedum nussbaumerianum も同種の植物です。
ただし現在では Sedum adolphii が使われていて Sedum nussbaumerianum が使われることはほとんどありません。
銘月の耐暑性・耐寒性
銘月は耐暑性・耐寒性両方に優れている多肉植物です。多くの多肉植物は真夏の強い日光に晒されていると葉が傷んでしまいがちですが、銘月は葉は傷むものの枯れることはない頑丈さを持っています。もちろん高湿度状態には弱いので夏場は断水や風通しに注意が必要です。
また長雨に当たり続けると葉が傷んでしまうので、梅雨時は雨のあたらない場所に移動させた方が良いです。
耐寒性も高く、耐寒温度はマイナス2~マイナス3℃位です。マイナス5℃でも耐えたという報告もありますので、割と暖かな地方では通年通して野外での管理ができそうですね!
銘月の増やし方
銘月は葉挿しも容易にできる品種なので、大量に増やしたい場合は葉挿しがお勧めです。葉挿しを行う場合は、葉の付け根が少し土に隠れるくらい埋めることがポイントです。
芽刺し・葉挿し共に適期は春と秋ですが、銘月の生育温度は 0℃以上と結構低い気温でも成長しますので、真夏と真冬を除けばいつでも可能ということが出来ます。
銘月のその他の情報
同じセダム属に月の王子(別名:黄麗)という品種があるのですが、銘月と月の王子はとても似た外観をしています。そのため生育状況によっては見分けがつかなくなりますので、両方を栽培している方はネームプレートが無くならないように注意しましょう!
ちなみに銘月はメキシコ原産の原種で、月の王子は銘月から派生した交配品種です。
次の写真は私が育てている銘月と月の王子の写真ですが、同じ4月に撮影した写真です。左が銘月で右が月の王子(表示は黄麗になっていますが、月の王子と黄麗は同じものです)ですが、姿といい色合いといい結構よく似ていますよね!!
7月頃になると両者ともに緑色が強くなるのですが、銘月に比べ月の王子の方が緑が濃くなります。また葉の形も銘月の方がスラっとした細身の感じです。
初めての銘月
銘月を初めて入手したのは2020年の2月下旬です。ネットで購入したので抜き苗(根は付いているが土は付いていない苗)の状態で届きましたので、到着後すぐに鉢に植え付けました。
季節が2月という事もあり、根はカットせずにそのままの状態で植えたのですが、結構大きな苗であったため3.5号の鉢を用いました。植え付け直後の写真が次の写真です。
植え付けた銘月はまだ野外の気温が低いため、窓辺の室内で管理を続けました。
その後の成長記録
植え付け後およそ50日経過した銘月です。全体的にやや大きくなったという感じでしょうか。色合いは若干緑が強くなったように感じます。
植え付け後およそ110日経過した銘月です。緑も濃くなってグンと成長した感じですね。脇芽(かな)も伸びてきました。
次の写真は植え付けからおよそ130日経過した銘月です。脇芽も本体も成長していますが、成長のスピードはさほど速くないように思います。
ここまででこの記事を書いている最も最新の情報になります。銘月は夏場も強いとのことですので、盛夏の時の様子など、順次追加していきますのでよろしくお願いいたします(^^)/
2020年夏の銘月
2020年夏の銘月についての追記です。
2020年は梅雨が長く続き、気温も低くて日差しも少ない年でしたが、梅雨明け後は一気に猛暑・酷暑といった暑い日々が続きました。うちの多肉達も梅雨の途中から3週間程断水していたのですが、8月上旬の頃、品種によっては葉にしわが寄ったり、クタ~~っと垂れたりしてきたので水遣りをすることにしました。その時の銘月の様子が以下の写真です。
気温なのか水分量なのか分かりませんが、緑色が減って葉の周辺がブロンズ色に色づいています。色具合は「ブロンズ姫」って感じですよね。これはこれでいい感じの色具合だと気に入っています(^^♪
・・・・・が!
もしかしたら高温によるストレス色かもしれませんね(;^_^A
色の他には元気がないとか葉が落ちるとかの問題も起こっていませんので、このまま暑い夏を乗り切ってくれそうです。
今後も秋の紅葉とか順次追記していきますのでお楽しみに~!(^^)!
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