2020年当初、オモトの鉢植えが5鉢有ったのですが、そのうちの2鉢は地植えにしました。残った3鉢はそのまま植え替えをしました。この記事はその時の植替えの様子を紹介するものです。
今回の植替えでは全ての鉢に「根腐れ」のような症状が見られ、2つの鉢では根や培養土に米粒状の菌糸の塊のようなものが見られました。この白いツブツブが何なのかは良く分かりませんでしたが、結果的には植え替えして良かったかと思います。
オモトの地植えについては以下の記事を見てくださいね。
植え替えの実際
植え替えの時期
オモトの植え替え時期は秋の9月下旬~10月と、春の3月下旬~4月が適期となります。さらに春よりは秋に植え替えた方がよいようです。
今回植え替えたのは5月1日でしたので、植え替え時期としてはギリギリセーフというところでしょうか。
まぁ、オモトの植え替え時期はわりと許容範囲が広く、9月~翌年5月までの冬季間を除けば植え替えは可能なので「失敗はしないだろうなぁ」とは思っていました。
植え替えした理由
植え替えをしようと思った理由は3つあります。
1つは前回植え替えしてから2年ほどたっているからです。若干うろ覚えですが、前回の植え替え時は培養土には、花用の培養土か観葉植物用の培養土に少量の赤玉土と、少量の軽石を混ぜたものを用いました。赤玉土って時間がたつと結構崩れてしまって、水はけや通気性が悪くなるのですよね、それに市販の培養土も結構水はけが悪いものもあるので、この辺を改良したかったからです。
2つめは何となくですが元気がないように感じたためです。2年たっているので根が結構詰まっているか、または根腐れでもおこしているのか・・・・一度鉢から抜いてみたいなと思ったからです。
3つめは先に行った「オモトの地植え」作業時に、鉢から抜いたオモトが根腐れのような感じであったためです。
以上のような理由から、今回は培養土も変えて植え替えしようと思いました。
植え替えに用いた培養土
市販されているオモト用の培養土を購入すれば簡単なのですが、今回は手持ちの用土を混合して作ってみました。目指すは「水はけがよく、なおかつ水持ち(肥料持ち)の良い培養土」なので水はけの良い培養土作りには定番の軽石(今回は中粒)と、水持ちが良いけど粒が崩れにくい鹿沼土(無選別)、それにバーク入りの腐葉土の3種類を混合して作りました。
配合比は「軽石:鹿沼土:腐葉土=2:2:1」です。
これらをよ~~く混ぜてから、元肥として緩効性の肥料を少し混ぜ込みました。
植え替えの様子
植え替えした鉢は全部で3鉢です。1鉢づつ植え替えの様子を書いていきますね。
1鉢目:素焼きの鉢で小さなオモトが2株
最初の鉢は素焼きの鉢に植えてあったオモトですが、2つの株が1つの鉢に寄せて植えてあります。若干葉が枯れているような感じで、今回植え替えたオモトの中では最も調子が悪そうでした。
植え替え前の様子が下の写真です。写真では見にくいですが葉の一部に丸型の赤茶に変色してしまっている部分がありました。調べてみると赤星病に近い症状ですが、ハッキリとは調べきれませんでした。
鉢から抜いた様子です。根は多そうですが培養土の水はけ(通気性)はあまり良くなさそうですね。
根の周りの培養土を落としてみると、黒く変色した根も一緒に落ちてしまいました。残った根も白く太くという感じではなく、黒ずんで腐っているような感じが多々見られます。
黒く変色して軟弱になっている根をカットして植え替え用の株に整えました。残した根も正直言ってあまり良い感じではないのですが、新しい根が出てきてくれることも期待しての植替えとなりました。
調合した培養土に植え付けて1鉢目の植替えは完了です。枯れた葉などはハサミで切り取って見た目も綺麗にしてみました。
2鉢目:プラ鉢使用で今回植え替える最も大きいオモト
2鉢目はプラ鉢に植えられていたオモトです。今回植え替えする3鉢の中では最も大きな株が植えてあります。見た目は割と元気そうなオモトでした。
植え替え前の写真が次の写真です。1鉢目と違って葉に病状のような痕跡は見られないし葉が枯れたりもしていません。このまま植え替えしないでも良さそうに思いましたがオモトを鉢から抜いてみることにしました。
鉢から抜いたオモトが下の写真です。特に根の周りの培養土を落としたりはしていないのですが、鉢の容量に比べて根の量が少なくて培養土を抱え込む力も弱そうです。
鉢に残った培養土には傷んだ根が結構な量残っていましたので、状態としては決して良い方ではなかったですね。
鉢から抜いた株の根の部分を見ると、根や軽石に緑色の藻のようなものが付着していました。白いプラ鉢を使用していたので若干の光も入り藻が生えてきたのだと思います。それと水はけも悪かったのでしょう、他の植物もそうですが根がこのような緑になるときって水はけが悪い培養土を使った時に多く見られるような気がしています。
もっと気になるのが培養土に見られる米粒状の白いツブツブです。初めは「ネジラミ」かと思ったのですが、根の周り以上に培養土に多く見られ、よくみると菌糸の塊のようにも見えました。ネジラミはダニの一種なのでこの白いツブツブはネジラミとは違うようです。
白いツブツブの拡大写真が下の写真なのですが、やはり何かの菌核のような感じがしますね。ただ、植物に害を及ぼす病原菌だとするともう少し地上部のオモトに何らかの変異があっても良いと思いますので、病原菌ではなさそうな気もします。残念ながら詳細は良く分かりません。。。
新しい培養土に植え付けるため、極力培養土を落として根を露出させました。
傷んだ根をカットして植え替え用に調整します。
新しい培養土に植え付けて2鉢目の植替えは完了です。鉢は同じプラ鉢を利用したのですが、もちろん新しい培養土を入れる前に内部を綺麗に水洗いして再利用しました。
3鉢目:プラ鉢使用のやや大きめのオモト
最後の鉢も大きめのオモトが植えられているプラ鉢です。外観は2鉢目と同様に良い感じで育っているようです。
鉢から抜いた感じは2鉢目よりも根が充実しているように感じました。培養土もしっかりと抱え込んでいるし、2鉢目のように根が緑色になったりしていなかったので「これは良いかな」と思ったのですが・・・・・
やはり培養土に白いツブツブが見られました。量的には2鉢目よりは少ないのですが、これが何だか・・・・気になってしまいますよね。
このオモトも丁寧に培養土を落とし、古い根や傷んだ根を処理して新しい培養土に植え替えを行いました。
植え替えを完了した最後のオモトです。皆元気に育ってくれるといいなぁ・・
植え替えのまとめ
今回植え替えを行てみて感じたことは、前回植え替えした時の培養土が適していなかったということです。2年前はあまり植物に興味が無かった頃なので、「オモト=観葉植物=観葉植物(草花用)の培養土でいいんじゃない」位の発想だったのですね(;^_^A
全ての鉢が多少なりとも根腐れを起こしていましたし、正体不明の白いツブツブ(菌の塊?)もあったりして、通気性・排水性に難が有ったのでしょうね。
また冬季間の栽培管理にも改善点がありそうです。昨冬は室内に入れていたにもかかわらず、水遣り頻度が多かったのかもしれません。排水性の悪い培養土に加えて過剰な水遣りが根にダメージを与えた可能性は多々あります。
地植えが可能なオモトですので次の冬は野外にて管理してみたいと思っています。
植え替えその後
下の写真は植え替えからおよそ3ヵ月が経過した7月下旬のオモトです。
素焼き鉢のオモト(右側)は植え替え時に最も根がダメージを受けていた個体なので、3ヵ月が経過した現在でもあまり元気が無いように思います。新しい根が生まれて根張りが良くなってくれれば元気になると思いますので、オモトの生命力に期待したいところです。
他の2鉢は白いツブツブが有ったオモトですが結構元気そうですよね。何かの病気にかかってしまったのかと心配していたのですが、今のところ逆に元気があるように感じます。ただ、白いツブツブは植え替え時に極力除去したのですが完全には取り切れていないはずなので、これから気温がグンと高くなってきたら残った菌がどのように影響してくるのか・・・・。見守っていきたいと思います。
コメント